「早気」って大変ですよね。
僕は高校から弓道を始めて、1年の秋頃に発症しました。
巻藁では会を持てるのですが、的前に立つと会に入った瞬間に離してしまいます。
ちょうど新人戦が始まった頃で、的中を上げることで頭がいっぱいだったんです。
試行錯誤を繰り返し、何とか「直った!」と言えるレベルになったのは2年生の冬頃。
1年以上早気に悩まされました…
同じ悩みを持つ方も多いと思いますので、僕の早気の原因と直し方を書いていきます。
目次
早気の原因
中てたい
これが原因の9割といっても良い位。
僕も発症は大会前でしたしね。
最初の頃はあまり中らないので、「早く離したい」とは思いません。
しかし上達してくると、「この射なら中りそうだな」と思うことが増えてきます。
すると徐々に「早く離して中てたい!」と思うようになり、会が減っていきます。
やっかいなことに、早気だと伸びあいの途中で離すので、離れは鋭いんです。
初期の早気(会が2~3秒位)ならちゃんと狙いを定めれば結構中ってしまうので、抜け出せなくなってしまうんですよね。
しかし、やがて重症になってくると、狙いを定める間もなく離してしまうので、的中が劇的に悪化します。
そうなってからやっと「早気を直さなきゃ」と思うのですが、すでに手遅れという…
会の必要性を理解してない
会は伸び続けるためにあるわけですが、そこが腑に落ちてない方も多いです。
会=しっかり狙いをつけるためにある
と誤解して解釈しちゃってるわけです。(僕がそうでした)
この考え方だと、「狙いをつければ離していいってことでしょ」ってことになり、狙いをつけた瞬間に話す早気になってしまいます。
会の伸びあいの大切さは早気になると痛切にわかります。
まぁそもそも早気だと狙いをつけることすら困難になるわけなんですが…
最悪、会は早気にならないためにあるという認識でも良いです。
弓が重い
シンプルに筋力不足で、会を維持するのがしんどく、早気になってしまうケースがあります。
なぜか重い弓を引く方が称賛される雰囲気ってありません?
調子にのってキロ数を上げていくと早気になりかねません。
弓を変えてから急に会が短くなった人を何人も見ましたから。
条件反射
早気になったばかりなら別ですが、しばらく早気が続くと条件反射になります。
引き分け→会→離れ
じゃなく
引き分け→離れ
と脳に刷り込まれちゃってるんです。
なので、無理に会を持とうとすると、体が勝手に離そうとして「ビクッ」となります。
完全に重症なケースです。
僕も重症早気でした。
僕が失敗した早気の直し方
色々な方法を試しましたが、まず失敗した方法をご紹介していきます。
勿論これらの方法が全く効果がないわけではなく、向き不向きもありますので、一応試してみる価値はあります。
とりあえず僕には全く効果はありませんでした。
秒数を数える
最も王道のやつ。
恐らく一番最初に早気対策でこれをやると思うのですが、思いのほか効果がありません。
「5秒持とう!」と思って実現できた試しがありませんでした。
そもそもそんな精神力があれば早気になってないしね…
別の的を見る
「的を見るから離したくなるのであって、見なければ大丈夫なんじゃ?」と思って始めた作戦。
しかし、別の的を見てる最中にも離してしまう体たらく。
一個前の的を狙う
大前の時は出来ませんが、あえて一個前の的を狙い、嫌でも会を持つようにしようという作戦。
確かに会もどきは出来るようになるのですが、的に狙いをつけた瞬間に結局離してしまうので、早気の改善には至らず。
一度妻手を見る
会に入ったら、あえて振り返って妻手を見るという作戦。
確かに会は持てるのですが、振り返るせいで体配は崩れますし、離れも少し緩みます。
射形の崩れというデメリットがひどいので、3日ほどでこの方法は断念。
前の人が離すまで離さない
あえて前の人と同じタイミングで打ち起こして、その人が離すまで離さないという作戦。
僕は全然ダメで、前の人が会に入ったばかりなのにバシバシ離れてました…
成功した早気の直し方
まず大前提として、的中を捨てなければ早気は直りません。
そのため、「治療期間には一切的に中てない!」という覚悟が必要です。
「俺今から3か月間早気の治療するから!」と周りに宣言し、大会や試合には絶対に出てはいけません。
弓を軽いのに変更する
筋力的に問題ない方でも変更して下さい。
軽い方が圧倒的に会は持ちやすいです。
弓を変更することで、的中への未練を完全に断ち切って、早気の治療に全力を注ぐ体制にして下さい。
弓を引いて会で離れないで戻す
・会まで引いてから離れないで戻すを1か月
↓
・会を10秒持ってから離すを1か月
↓
・弓を戻して会を10秒持つを1か月
だいたいこんな感じで早気が改善されました。
最初が一番苦しいですが、慣れてくると会の伸びあいが快感になってきます。
「俺めっちゃ会持ててるわ!」って。
楽しいの基準が、「中てること」から「会を持てること」に変わっていきます。
この気持ちになる頃には、自然と会が持てるようになりました。
早気は中々【完治】しないので気を抜かないこと!
「早気直った!」と油断してはいけません。
無理やり矯正しているだけなので、気を抜いたり、試合前になったら急に早気が顔を出したりします。
そこで的中にのまれると、せっかくの努力が水の泡です。
会でしっかり伸びあうを意識していれば、自然と的中はついてきます。
(僕も実際に早気を直してからの方が的中が上がりました)
早気は不治の病と言われるほどですからね。
決して油断せず、会で伸び続ける意識を持ちましょう。
高一の弓道部女子です。
現在、早気に悩み中です。
早気になって4ヶ月…
この記事にも書いてあるように失敗したものをしていました。
私の場合は目をつぶって的を見ないという方法も試していました。一日目は今まで会が0秒だったの6秒まで伸びました。
でも次の日にはまた早気に戻ってしまいました…
これからは成功例のように離れをせず、会持ちを試してみます。
ありがとうございました^^*
コメントありがとうございます。
その気持ち痛いほどわかります。
的が目に入った瞬間に離しちゃうんですよね…
数日レベルじゃ絶対に直らないので、1~2カ月頑張ってみて下さい!