三国志小説のおすすめ3選+α!読みやすくて面白いよ!!

マンガやゲーム、アプリ等色んなところで題材になっている三国志。

そんな三国志を「ゼロから知りたい!」という方向けに、【三国志の世界にドはまりするおすすめの三国志小説を3冊ご紹介します!

 

ちなみに三国志には、劉備を主人公にして物語として脚色を加えた「演義」と、三国時代の直後に作られた歴史書である「正史」の2つに分かれています。

日本では「演義」のイメージの方が強いですが、是非両方読んでみて下さい。

同じ人物でも描かれ方が違うので楽しめますよ。

 

おすすめ①~三国志【北方謙三】~

僕が三国志好きとなったきっかけの本です。

基本的には「正史」をベースに作られています。

 

その魅力は何と言っても人物描写の深さ

一人一人の心情まで細やかに、そして力強く表現しているため、全員が個性的でかつ魅力的な男たちばかり

北方先生独特の書き方ですが、いわゆる地の文(状況説明文)がなく、全て登場人物の視点で描かれます。

区切りごとに誰の視点で描かれるかが変わるため、様々な人物に感情移入しちゃいます。

 

そして何よりも男心をくすぐるのが、戦争描写が非常に細かいところ!

何万の兵がどのような陣形を組み、歩兵がどう動いて、騎兵がどう動いて…

武将たちの熱い戦いが目に浮かぶほどしっかりと描かれているのは、他の三国志小説にはない北方三国志ならではです

全部で13巻ですが、あっという間に読み終わりますし、何度も読み返したくなる作品ですよ!

 

 

おすすめ②~英雄三国志【柴田錬三郎】~

「演義」をベースにした三国志小説を代表する作品です。

桃園の誓いがあって~赤壁の戦いで孔明が活躍して~といった、「ザ・三国志」という内容が盛り沢山!

地味に嬉しいのが、孔明が没した時点で終わってしまう三国志小説が多い中、英雄三国志は蜀の滅亡までが描かれており、長く楽しめます。

読み物としては「正史」よりも「演義」の方が読みやすくて面白いですからね。

そんな「演義」三国志の最高傑作とも言える英雄三国志、是非読んでみて下さい。

全6巻です。

 

 

おすすめ③~三国志【宮城谷昌光】~

がっつり「正史」をベースにしており、最も「リアルな三国志」に近い作品です。

しかも、三国志と言えば「黄巾の乱(後漢末期)」から始まるのが常ですが、宮城谷三国志はなんと「後漢中期」から描かれているのです!(曹操のおじいちゃんである曹騰が登場するさらに前です)

朝廷に定点カメラでも仕掛けてたの?って位、詳細に展開を追って行ってくれるので、どっぷり後漢時代に入り込めます

リアルさを追求したゆえか、他の三国志作品と武将達の評価が異なることが多々ありますので(名前も聞いたことがない武将が結構活躍してたりする)、「三国志の小説読んだことある」って方でも楽しめますよ。

※ただし、お馴染みの武将達が出てくるまではお世辞にも読みやすいとは言えないので、途中で読むの諦めないでね。

全12巻です。

 

こんな三国志小説もありますよ

おすすめ!ってほどじゃありませんが、そこそこ面白い三国志小説もご紹介していきます。

王道なのからトリッキーなやつまで。

 

三国志【吉川英治】

1989年(平成元年)発売なので、かなり古いです。

がっつり「演義」をベースにしており、<劉備=正義、曹操=悪>の構図を定着させた作品です。

三国志の入門書的な位置づけです。

柴田先生の「英雄三国志」と割と似ているので、どちらかを読めば十分かなーとは思います。

 

秘本三国志【陳舜臣】

物語の主人公がなんと五斗米道の教母である少容!

※五斗米道は、益州の漢中にあって益州牧の劉璋と戦い続け、曹操に降伏した張魯率いる宗教団体。

少容が乱世を鎮めるために曹操に手を貸し、世を平和に導く…という「これってホントに三国志?」ってレベルの設定になっています。

ですが内容は、宗教観についてや、匈奴や月氏等の異民族についても詳しく書かれていたりする等、他の三国志小説ではほとんど触れられていない部分にもフォーカスされています。

ただ視点がトリッキーなだけでなく、しっかり分析・考察された上で描かれているので、「今まで信じてた定説はなんだったんだ…?」って気持ちにさせられます。

三国志の入門には全く向きませんが、「もう三国志作品は読み飽きたよ」って方にはおすすめです。

新鮮な気持ちで読めると思います。

※大分キャラの設定が他の三国志と違う部分もあるので(特に張飛とかただの悪役…)、定番三国志が好きな方には向きません。

 

中国の歴史04 三国志の世界【金文京】

小説というより学術書のカテゴリーに近い本です。

そのため、物語性はないのですが、三国志の非常にリアルな部分が描かれています。

最も事実に近いことが書いてあるのではないでしょうか?

・董卓(悪)vs反董卓連合(正義)はただの軍閥による勢力争い

・呉は三国鼎立のキャスティングボードを握る重要なファクター

・三国鼎立には魯粛の活躍が欠かせなかった

といった「いわゆる三国志」とは異なる内容が描かれているので、「そうだったのか!?」と思わされることばかりです。

邪馬台国関係のことが書いてあるのも面白いですね。

「リアルな三国志を知りたい!」という方には超おすすめです。

 

以上、おすすめの三国志小説でした!

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